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アート部門

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審査講評

【作品カテゴリ別講評】静止画

浅葉 克己

アートディレクター

静止画作品はアート部門の中核である。僕は1枚の静止画が時代を変えることができると思っている。そこには見たこともない発見があるからだ。文化庁メディア芸術祭の一番の特徴は、44ヵ国から応募してきた、言葉も伝統も異なり、習慣や肉体も違う人たちの脳のなかから生まれた思考が、ひとつの方向を標榜していることだ。アメリカのAndy LOMASさんから出品された増殖する微粒子。どのように制作したのかわからないほどの数の粒子がつくる不思議なカタチは魅力的だった。日本の西村宜起さんの地球のどこかの地点であることは理解できる地図。赤い帯状の図形は何を意味しているのだろうか。上空からは丸形に見えるが、横から見ると見えかくれする帯になる。セルビア・モンテネグロのAleksandra Smiljkovic-VASOVICさんの黄色い光も魅力的だ。天才少年の林俊作さんは今年も佳作を出品してくれた。しかし他のアート部門に対峙してみると、超えることができる強さがなかったのが残念だ。

プロフィール

浅葉 克己

ASABA Katsumi

アートディレクター

1940年生まれ。株式会社ライトパブリシティを経て、1975年株式会社浅葉克己デザイン室を設立。サントリー、西武百貨店、ミサワホームなど、数々の広告を手がける。日宣美特選、日本宣伝賞、紫綬褒章、東京ADC賞グランプリなど受賞多数。東京ADC委員、東京TDC会長、JAGDA理事。中国に伝わる、生きている象形文字「トンパ文字」に造詣が深い。卓球六段。AGI(国際グラフィック連盟)日本デザイン総会実行委員長。

( 2006 )

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