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アニメーション部門

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審査講評

【作品カテゴリ別講評】長編(劇場公開・TV・OVA)

幾原 邦彦

アニメーション監督

最終審査の過程で、このジャンルからは「今年は受賞該当作品なし」という厳しい声もあったが、審査を終えて改めて気がついたことがある。『カイバ』『スカイ・クロラ』『ヘルズ エンジェルス』『ソウルイーター』『空の境界』『墓場鬼太郎』。驚くなかれ、これらの作品はすべて"彼岸"が舞台である。「死者と生者を分ける川辺」が2008年のキーワードだったようだ。「彼岸とは、我々が暮らすこの世界のことだ」、あるいは「生きているのか、死んでいるのかわからない」とでも言っているのか。「死を意識することは、生を感じること」とだれかが言っていた。いま、アニメはそこなのか?なかでも『空の境界』を選に入れるか否かで意見が分かれた。「新しい」と捉えるか、「過去作品の引用にすぎない」と見るか。喧々諤々、「次の機会まで判断を待とう」ということで今回は選を外した。どうやら"彼岸作品"の審査は、審査員まで彼岸に連れて行ったようでモヤモヤした気分が残った。

プロフィール

幾原 邦彦

IKUHARA Kunihiko

アニメーション監督

1964年生まれ。1985年京都芸術短期大学卒業。86年東映動画に入社。92年TVアニメ『美少女戦士セーラームーン』シリーズに演出として参加。93年映画『美少女戦士セーラームーンR』監督。96年東映動画を退社。97年TVアニメ『少女革命ウテナ』企画・原作・監督。99年映画『少女革命ウテナ・アドゥレセンス黙示録』監督。2007年TVアニメ『のだめカンタービレ』のOPアニメーション。09年TVアニメ『青い花』のOPアニメーション。ほかに、小説、マンガ原作など。

( 2009 )

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