エンターテインメント部門
優秀賞
君の身体を変換してみよ展
佐藤雅彦研究室+桐山孝司研究室 / ユーフラテス
SATO Masahiko Lab. + KIRIYAMA Takashi Lab. / EUPHRATESNTTインターコミュニケーション・センター[ICC]で、子どもから大人まで楽しめるキッズ・プログラムとして開催された展覧会。人体の動きを点や線に解体・再構築する「点にんげん 線にんげん」、映像によって感覚を裏切る「伸びる腕」など、メディアによって人間の感覚に介入するメディアアートのおもしろさを子どもにも端的に伝えるプログラムとなっている。
© 佐藤雅彦 / 桐山孝司 / 齋藤達也 / 安本匡佑 / 井高久美子 / 勝目祐一郎 / ユーフラテス / トピックス
プロフィール
佐藤 雅彦
SATO Masahiko1954年生まれ。東京藝術大学大学院映像研究科教授。
佐藤雅彦研究室
SATO Masahiko Lab.東京藝術大学大学院映像研究科。展覧会「君の身体を変換してみよ展」のためにふたつの研究室からなるプロジェクトチームがつくられ、佐藤雅彦教授、桐山孝司准教授、齋藤達也、安本匡佑、井高久美子、勝目祐一郎が参加した。
桐山 孝司
KIRIYAMA Takashi桐山孝司研究室
KIRIYAMA Takashi Lab.ユーフラテス
EUPHRATES慶應義塾大学佐藤雅彦研究室の卒業生からなるクリエイティブ・グループ。「君の身体を変換してみよ展」の展示では初のメディアアート作品を制作。
贈賞理由
選考過程において、『TENORI-ON』と二分するほど評価を集めたのが、この展覧会である。ともすれば難解になりがちな、狭義のメディアアートの世界を、子どもでも大人でも“楽しく”シンプルに体験できる、というのが最大の評価点だ。本展を未見の審査員から、「自分も行ってみたかった」という声が出たほどだ。“メディア”や“デジタル”などの用語を一切使わない、『21世紀如意棒』『ミクロ職人修行』といった個別作品タイトルにも気配りが感じられる。身体全体を扱う本展が、『Wii Fit』とともに優秀賞に選ばれたことは、注目しておいていいだろう。“身体が変換、されて見える”ということは、実は自分の“意識そのものが変容可能”なことに気づく入口である。そして、それは広義の芸術が目指す最終ゴールでもあるはずだ。