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マンガ部門

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大賞

ピアノの森

一色 まこと

ISSHIKI Makoto

[日本]

町外れの森のなかには捨てさられた音の鳴ることのないピアノがあった。この「ピアノの森」で育った少年の物語。自由奔放で天才的な音楽の才能を持つ少年が、さまざまな人と出会い、ピアニストを目指して成長していく姿を描いている。

© Isshiki Makoto / Kodansha

プロフィール

一色 まこと

ISSHIKI Makoto

日本

1984年、ヤングマガジン『カオリ』でデビュー。1995年、『花田少年史』で講談社漫画賞を受賞。主な作品として『はなったれBoogie』『どいつもこいつも』『出直しといで!』『ハッスル』『魚人荘から愛をこめて』など。現在、『ピアノの森』を連載中。

( 2008 )

贈賞理由

森のなかに一台のピアノがある。打ちすてられ、雨ざらしになったピアノ。だが、森という伽藍のなかに置かれ、月光のライトを浴びて輝くグランドピアノ。たったひとりの少年にしか音を開かない森のピアノ…。なんといっても、冒頭のこのイメージがいい。“森の端(はた)”と呼ばれるガラの悪い地区で育ったカイだけが弾きこなせる森のピアノの音が、周囲の人々を変えていく。カイの自由な演奏に激しく心を揺らしつつも、自分は「完璧なピアノ」を目指そうとする雨宮少年。あがり症を克服しようと懸命に努力する “便所姫” 誉子。どの子どもたちも魅力的で、読んでいると愛しくなってくる。同じく音楽マンガである『マエストロ』と僅差の争いだったが、子どもを主人公としていてわかりやすい『ピアノの森』の方が、より広い読者に受けいれられるであろうことが大賞へつながった。「音楽」マンガの豊かな実りは近年の収穫だと言えるだろう。

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