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アニメーション部門

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優秀賞

電信柱エレミの恋

中田 秀人

NAKATA Hideto

短編アニメーション [日本]

下町に立つ1本の電信柱が抱く恋心と葛藤を描いたストップモーションアニメーション 。 長い年月をかけて手作業にこだわった画面の質感、心に響く音楽、そしてどこか懐かしくて切ないストーリーが、やわらかな温もりを感じさせる。

© SOVAT THEATER

プロフィール

中田 秀人

NAKATA Hideto

日本

ソバットシアター代表。1972年生まれ。兵庫県出身。1997年に3名の造形技術師、松尾憲樹・細井浩和・増田成朗とともに制作チームを結成。短編のストップモーションアニメーション作品と並行して立体造形展示を行ない、国内外の映画祭やイベントで高く評価されている。

( 2009 )

贈賞理由

立体アニメーション、とりわけ人間キャラクターの登場する人形アニメーションにおいて、そのキャラクターの造作と動きは、瞬時にその作品のクオリティを観客に提示してしまう。しかし本作のキャラクターの造作には的確に人格を、動きには丁寧に感情を伝えるクオリティがある。そのクオリティは、キャラクターだけではない。懐かしい時代がセットや小道具で豊かに再現されている。電線に止まる雀の造形ひとつをとっても、折りたためる翼のつくりこみなど、並大抵にはできぬ細やかさを感じる。これらすべてのディティールにこめられたこだわりこそが、本来ものいわぬ電信柱に人格をもたせるというファンタジーを、心情的なリアリティをもって成立させているゆえんである。そしてなりよりも、この静かで優しい作品と8年間向きあって、確信的にアナログ立体アニメーションという手法を選び、完成させた作者の熱い「執念」にエールを送りたい。

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