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マンガ部門

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優秀賞

イムリ

三宅 乱丈

MIYAKE Ranjyo

ストーリーマンガ [日本]

支配民族カーマは戦争によって惑星ルーンを凍結させ、隣星へ移住した。それから四千年が経ち、戦争の記憶も風化した頃、惑星ルーンの氷が溶け始め、カーマたちはかつての母星への移住を始めていた。歴史の闇に封印されていた驚異の力を手に入れた少年デュルクが自らの宿命に立ち向かう壮大なSFファンタジー。

© 三宅 乱丈 / エンターブレイン

プロフィール

三宅 乱丈

MIYAKE Ranjyo

日本

1966年生まれ。北海道出身。バンタンデザイン研究所専門学校卒業。アパレル会社勤務を経て、1998年マンガ家としてデビュー。ギャグからシリアスまで、幅広いジャンルの作品を常に独自の世界観で描きだす。代表作に『ぶっせん』『ペット』『イムリ』など。

( 2009 )

贈賞理由

緻密に構成された壮大な叙事詩を、堂々と物語る本格異世界ファンタジー。4000年前の戦争で凍りついた母星を離れ、隣星マージに移り住んだ、勝利者カーマの民と奴隷民イコル。母星ルーンに留まったイムリの民に伝わる「イムリの道具」の謎を探るため、ルーンに向かった呪師候補の若者デュルクは、自らの秘められた宿命に導かれ、歴史の闇に埋もれた民族の運命にただひとりで立ち向かう。そのキーワードとなるのが、イムリの民の証しである双子が互いに見る幻夢のイメージであり、人の心を意のままに操るカーマの呪師たちの「侵犯術」や、物質と交信してその力を引きだす「イムリの術」だ。誰も見たことのない異世界を、まるで見てきたように描きだす物語世界の構築力が抜群。それは作者の現実世界への観察力と、その本質へと届く想像力のたまものだろう。弱く危険な人間の心への洞察にあふれた、ダイナミックでスリリングな知的エンターテインメントである。

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