開催内容
受賞作品展
会期:
2011年2月2日(水)~2月13日(日)
会場:
国立新美術館(六本木)、東京ミッドタウン
入場無料
贈呈式
日程:
2011年2月1日(火)
会場:
東京ミッドタウン・ホール(六本木)
募集期間:
2010年7月15日〜 9月24日
主催:文化庁メディア芸術祭実行委員会
[文化庁・国立新美術館・CG-ARTS協会]
文化庁メディア芸術祭実行委員会
会長:
近藤 誠一(文化庁長官)
運営委員:
林田 英樹(国立新美術館長)
岩木 肇(CG-ARTS協会理事長)
浜野 保樹(東京大学大学院教授)
審査委員:
アート部門
主査:四方 幸子(メディアアート・キュレーター)
岡﨑 乾二郎(近畿大学国際人文科学研究所教授)
後藤 繁雄(京都造形芸術大学教授)
関口 敦仁(情報科学芸術大学院大学(IAMAS)学長)原 研哉(グラフィックデザイナー)
エンターテインメント部門
主査:堀井 雄二(ゲームデザイナー)
伊藤 ガビン(編集者)
内山 光司(クリエイティブディレクター)
斎藤 由多加(ゲームデザイナー)
寺井 弘典(クリエイティブディレクター)
アニメーション部門
主査:古川 タク(アニメーション作家)
伊藤 有壱(アニメーションディレクター)
氷川 竜介(アニメ評論家)
樋口 真嗣(映画監督)
りんたろう(アニメーション監督)
マンガ部門
主査:永井 豪(マンガ家)
かわぐちかいじ(マンガ家)
さいとうちほ(マンガ家)
細萱 敦(東京工芸大学准教授)
村上 知彦(神戸松蔭女子学院大学教授)
功労賞
総評
浜野 保樹
東京大学大学院教授
文化庁メディア芸術祭は、新しい表現方法である作品の補足が難しいため、応募形式をとって始まった。誰にでも門戸を広げた応募形式は、専門家だけでなくアマチュアの作品や、創作活動がほとんど日本では紹介されない国々の優れた作品を発見するという、大きな成果をメディア芸術祭にもたらしてきた。一方で、応募数が継続して増加し、今回も過去最大の2,645作品に至っている。審査も厖大な作品数に苦慮しているが、応募数に対して受賞数があまりに少ないという状況になっていて、現状では110作品に1本しか受賞できないという激戦になっている。ただ、できるだけ領域の垣根を低くし顕彰事業にしたいという当初の目的から、賞の数を増やすことなく今日に至っている。
今回の審査を通じて審査委員の一致した意見は、2つあったと思う。技術的な新しさから脱して作品の評価へ移行したこと、メディア芸術の新しい分野が確立されつつあるということだ。新しい表現であったために、これまで技術の新規性や利用方法が評価されることもないわけではなかったが、デジタルの表現技術などが定着し、作品が成熟し、それが表現の確固たる領域を形成しつつあるのだ。
受賞作品展についても書き添えておかなければならないことがある。英国の美術専門誌『The Art Newspaper』2010年4月号によると、2008年の美術展入場者ランキングで、第12回文化庁メディア芸術祭は世界で14位になっている。