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アート部門

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優秀賞

The Men In Grey

The Men In Grey

その他 [ドイツ]

ハードウェアやソフトウェアがぎっしり詰まったブリーフケースを抱え、グレーのスーツに身を包む謎めいた2人の男。彼らはオープンワイヤレスネットワークを利用し、わたしたちの回りにあふれる目に見えない情報を収集して公開し、跡形もなく消え去っていく。ネットワークの装置や能力への絶対的な信頼を解体、分析し、ネットワークへの依存に警笛を鳴らす。

© The Men In Grey

プロフィール

The Men In Grey

ドイツ

The Men In Greyは、自らを「ネットワークに不安を感じる人々の代弁者」だという。その勢力は世界中のネットワークや都市におよんでいるようだ。彼らの装置は公共の場で作動していなくても、壁やドア、電子機器につながっていることもある。The Men In Greyは何をしたいのか、誰か特定の人を追跡しているのかは分からない。彼らが通過した後には「分析と反響」という言葉が共鳴するだけだ。

( 2010 )

贈賞理由

「世界をいかに信じるか」という問題を投じる
新しいテクノロジーは、既存の公共空間を仕切っていた公私、民族、性差、貧富などのさまざまな境界を乗り超え、無効にする。だが境界そのものは消えたわけではない。今まで存在しなかった未知の境界、障害が現れているのだ。その時、本来テクノロジーこそ、境界を形成する仕組みだったことが改めて意識される。
『The Men In Grey』は、それ自体が反語的な作品である。例えば情報セキュリティのようなテクノロジーの信頼性が、もはやテクノロジーそのものでは支えきれず、古代より人と人との関係を成立させてきた「信(まこと)」、内面化された相互の信頼関係によってしか確保されないものになりつつあることを示唆している。セキュリティは内面と外界の境界をどう乗りこえるのだろうか。それはつまり「世界をいかに信じるか」という問題にほかならない。

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