エンターテインメント部門
大賞
IS Parade
林 智彦/千房 けん輔/小山 智彦
HAYASHI Tomohiko / SEMBO Kensuke / KOYAMA TomohikoTwitterアカウントで楽しめるジェネレーター。TwitterのIDを登録するとフォロワーがキャラクターになってパレードする。auスマートフォンのプロモーションとして2010年4月30日に公開され、11月15日までに1350万回のパレードを行った。Twitter共同創業者のビズ・ストー ンなど、国内外の著名人にもツイートされ、世界中で大行進が広がっている。
© KDDI Corporation. All rights reserved
プロフィール
林 智彦
HAYASHI Tomohiko1980年東京都生まれ。Webプランナー。ミクシィ年賀状立ち上げからアキバ系配信企画まで手掛ける。
千房 けん輔
SEMBO Kensuke1972年東京都生まれ。赤岩やえとのアートユニット「エキソニモ」としての活動をはじめ、岸本高由とのAAAAAAAAAA&Co.(エイテン)ではビジネス性も視野に入れたWebサービスなどの開発を展開。プログラマー、プランナー、ディレクターなどさまざまな形で、ものづくりを手がけている。林智彦、小山智彦との共作『IS Parade』(10)で、平成22年度(第14回)文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門大賞を受賞。
小山 智彦
KOYAMA Tomohiko1978年滋賀県生まれ。Flash屋。通称Saqoosha。
贈賞理由
Twitter上の人間関係を、仮想的な祝祭空間として演出
auのISシリーズのプロモーションサイトとしてつくられた『IS Parade』は、Twitterの特性をとらえた手法が大きな話題となった。「つぶやき」の連鎖でゆるいコミュニケーション方法を確立した Twitterは2006年7月にスタート。ユーザーが爆発的に増え、*キャズム越えの声が聞かれ始めたのは09年暮れから10年にかけてであり、その頃に絶妙なタイミングで発表された作品であった。
ユーザー名やキーワードを入力すると、そのフォロワーやキーワードを発した人々のアイコンがパレードするだけ、という一見バカバカしいサービスだ。しかしこの人間関係を祭りの仮想空間に踊り出させることは、われわれがネットワーク越しに体感している「ソーシャル」な現場そのものであった。その後の Twitterなどを利用したプロモーションに決定的な影響を与えたという意味で、歴史的な作品だ。*キャズム……マーケティングで、先駆的なユーザーと一般的なユーザーとの間に存在する隔たり。