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アニメーション部門

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新人賞

やさしいマーチ

植草 航

UEKUSA Wataru

短編アニメーション [日本]

のどかな田園やビルが入り組む不思議な街を歩き続ける少女の後ろを、怪獣たちが追いかけるユーモラスなアニメーション作品。空想に耽る少女の思考や感情をモニターの画面や怪獣の姿になぞらえて視覚化し、少女の閉ざされた内面世界をテンポの良い楽曲にのせて鋭く描き出した。淡い色彩とデザイン性の高い繊細なタッチの線が、独特の世界観と透明感を生み出している。
(4分48秒)

© Wataru Uekusa All Rights Reserved.

プロフィール

植草 航

UEKUSA Wataru

日本

1987年、千葉生まれ。2009年、東京工芸大学芸術学部アニメーション学科卒業、11年、東京藝術大学映像研究科アニメーション専攻卒業。フジテレビ系列『SMAP×SMAP』ブリッジアニメーション制作を手がけたほか、フランスの出版社デルクール社発行バンドデシネ『SILLAGE外伝』に短編マンガを掲載するなど、活動歴多数。

( 2011 )

贈賞理由

グラフィカルな画面が若者の虚無的心象を可視化
グラフィカルなレイアウトと軽快な音楽、ミュージックビデオ的なテンポの演出で、現代の若者の虚無的で殺伐とした心象風景を表現することに、一定の水準で成功している。ただし、二次元的なレイアウトの意図は理解できるが、この作風のままではいずれ演出的な限界が見えている。この先を目指すのであれば、おそらくは影響を受けたと思われる森本晃司の作品のように、より映画的なカメラワークやレイアウトの方向へ進む必要があるだろう。キャラクターの造形も平均的で、こちらもより独創的な表現を目指すべき。その意味で佳作であり、未だ習作の域にとどまっていると思われる。

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