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アニメーション部門

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新人賞

Oh Willy...

Emma De SWAEF / Marc James ROELS

短編アニメーション [ベルギー]

『Oh Willy...』はセット内で人形を一コマごとに動かし撮影されたストップモーションムービーである。セットの大きさは室内の場面での2m角から10m角までさまざまである。小道具や登場人物はすべて羊毛や布地で制作された。ヌーディストとしてのルーツに立ち返ることを余儀なくされ、「ウィリー」は大いなる未開の世界へとぶざまに突き進んでいく。本作は、ダイアン・アーバスによるヌーディスト・コロニーの住民たちの写真にインスパイアされ制作された。それらの写真は不愉快なほど日常的でありながら挑発的で、なおかつ同じくらい詩的でもある。そのような詩情と過激で露骨なイメージとの緊迫したバランスを得るために、羊毛を素材として、ヌーディズムというテーマや「自然に生きるとはどういうことか」という問いを表現した。『Oh Willy...』はde SWAEFとROELSによる初のコラボレーションであり、現在同じ手法を用いて新たな短編アニメーションを制作中である。
(16分35秒/素材:デジタルシネマパッケージ(DCP))

© Emma de Swaef & Marc James Roels

プロフィール

Emma de SWAEF

ベルギー

ブリュッセル・セントルーカス・アカデミーでドキュメントフィルム制作を学び、初の短編アニメーション作品となった卒業制作『Soft Plants』で、肥満体の会社員ウィリーというキャラクターを世に送り出した。

( 2012 )

Marc James ROELS

ベルギー

ベルギーのゲント王立美術アカデミーでアニメーションを学ぶ。3本の実写ショートフィルムを監督し、そのいずれもがベルリン国際映画祭やクレルモンフェラン国際短編映画祭など複数の国際映画祭において受賞やノミネートを獲得。

( 2012 )

贈賞理由

男女2人のコンビ監督による傑作である。母の危篤をきっかけに、何とも言えぬ奇妙な日常に「還って」きた男の顛末を、一言の台詞もなしに描いた、大人のための人形アニメーション映画。舞台となる美術セットや小道具はもちろんだが、人物たちの繊維質な白い肌の質感にいたるまでがすべて作品世界にマッチし、本格的なスタジオ作品として丁寧に作り込まれている。まるで実写のロケセットのような「自然光」の表現が素晴らしい。洒落ていて、不条理で、でも空気が澄んでいて、好きな映画に巡り合えたときの喜びを感じさせてくれる。監督の2人はまだ20代ということだが、次回作が楽しみである。

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