今年度のフェスティバルへ

アート部門

部門トップに戻る

  • Palais des Beaux Arts (commission), Lille, France, 2011

  • Created from Peter Paul Rubens, The Ecstasy of Mary

  • Created from Peter Paul Rubens, The Descent from the Cross, 1617

  • Created from Peter Paul Rubens, Martyrdom of St. Catherine, 1615

新人賞

Watch Movie

Strata #4

Quayola

メディアインスタレーション [イタリア]

フランス第2の絵画コレクションを所有するリール市立美術館からの委託で製作された、マルチチャンネルの没入型ビデオ・インスタレーションである。主題となったのはフランドル・コレクションの聖像画、とりわけルーベンスとヴァン・ダイクによる壮麗な教会絵画だ。『Strata #4』は、これらの絵画自体を研究し、探究した成果である。各絵画の表面に現われている形象を掘り下げ、構図や色彩、比率の背後にある、規則そのものに注目したのだ。この作品は、美と完全性についての普遍的規則に基づく、現代の新たなイメージを生み出そうとするプロセスにほかならない。
(素材:2チャンネルビデオプロジェクション、4チャンネルオーディオ機器)

サウンドデザイン:Matthias KISPERT|写真:James MEDCRAFT|アニメーション・アシスタント:Kieran FINCH/Cai MATTHEWS|プログラム:Mauritius SEEGER /Evan BOHEM|技術協力:Patrick HEARN|プロデューサー:Beccy MCCRAY
©Davide Quayola's (courtesy of the artist)

プロフィール

Quayola

イタリア

1982年、ローマ生まれ。現在はロンドンに居住して活動。謎めいたビデオインスタレーションによって高く評価されている彼は、絵画や彫刻を動画化し、ハイブリッドな空間を創出する。オーディオヴィジュアル・パフォーマンス、ドローイング、写真、ソフトウェア・プログラミングにも取り組み、リアルと人工との境界の曖昧さを探究し続けている。

( 2012 )

贈賞理由

ルーベンスやヴァン・ダイクといったバロック期のフランドルの絵画に手を加えることで、その絵画が持つ新たな側面、可能性を探る意欲的佳作。
技術的な側面も抑制が効いていて、より効果を上げていると感じる。特にCGで合成された3D映像の光や色の扱いが繊細で、作家の感性が隅々まで行き届いていると感じられ、インスタレーションにおいても現実の展示と映像のなかの光の関係などがよく整理されている。
平面の絵画作品から3DのCGが発生し、それによって「色」が絵画の意味性から剥がされ、明暗のあるさまざまな「色」の立体に変化することで、「色」という性質について考えさせられる素晴らしい作品。

部門トップに戻る