今年度のフェスティバルへ

中村 公彦

コミティア実行委員会代表

1961年、東京都生まれ。成蹊大学卒業。在学中よりまんが情報誌『ぱふ』(雑草社)の編集部員となり、88 ~93年の退職まで同誌編集長を務める。84年、『ぱふ』在籍時より創作同人誌展示即売会「コミティア」の設立に参画。翌年より実行委員会代表を務め、2014年には設立30周年を迎える。「コミティア」は出展規定でオリジナル作品のみ(二次創作不可)を対象としており、現在はプロで活躍する多くの作家が、デビュー前にその才能を育んだ場所としても知られている。年4回東京ビッグサイトで開かれる「コミティア」は、当初100サークル規模が参加するイベントだったが、現在までに100回を超える開催を数え、最大で5,600サークルの参加、3万人におよぶ来場者を集めるイベントへと成長した。サークルガイド『ティアズマガジン』は、『ぱふ』時代のノウハウを生かし、同人誌の紹介や、作家・編集者のインタビューなど記事主体の構成で、「コミティア」の独自性を示すものとなっている。03年より、出版社による会場内での持込受付「出張マンガ編集部」を始め、多くのアマチュア作家にプロデビューの門戸を広げた。また、マンガファンが多数集まる会場の特性を生かし、さまざまなマンガ家の原画展や企画展をプロデュース。西原理恵子展、羽海野チカ展、こうの史代展、「村田蓮爾×robot」展、芳崎せいむ「金魚屋古書店」展、「OSAMU MEETS COMITIA/手塚治虫で妄想する。」展などがある。12年から「海外マンガフェスタ」とのコラボレーションにより、海外の著名マンガ家を招致し、大友克洋や浦沢直樹など日本の第一線で活躍するマンガ家との公開対談も行った。14年に双葉社より、設立30周年記念作品集『コミティア30thクロニクル』の発売が予定されている。00年からは、全国同人誌即売会連絡会の世話人も務める。

贈賞理由

例えば本芸術祭で過去に受賞された武富健治、こうの史代、岩岡ヒサエ、西村ツチカ、おざわゆき、田中相ら各氏。彼らがすべて「商業誌出身者」ではなく、中村公彦氏が代表の自主制作漫画同人誌即売会「コミティア」で育ち巣立った作家たちである、と述べるだけで、中村氏が本賞を受賞される理由は充分であろう。先行同人誌即売会「コミックマーケット」と一線を画し、あくまで「創作」にこだわって30年、氏が日本のマンガ界に貢献、底上げしてきた功績には計り知れないものがあり、今回の功労賞受賞に輝いた。(みなもと 太郎)

開催情報ページへ