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アニメーション部門

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新人賞

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Airy Me

久野 遥子

KUNO Yoko

短編アニメーション [日本]

謎の生体実験が行われる病棟で日々看護師から投薬を受ける被験者。ある時、看護師が被験者のスイッチを押すと、キメラ(複数の動物のハイブリッドからなる怪物)へと変貌を遂げてしまう……。人にあらざる姿になろうとも人間的欲求を持ち続けた時、果たしてどんな光景が生まれるのか。そしてそれは看護師と被験者の関係にどんな変化をもたらすのか─。アーティスト・Cuusheの同名曲から得たインスピレーションをもとに、2年近い歳月をかけて描かれた3,000画からなる手描きアニメーション作品。病棟内の時が止まったような風景と対照的な、揺れ続けるカメラワークや柔らかな色彩によって、独自の物語世界を描いている。

5分38秒

技法:色鉛筆とクレヨンで作画、After Effectsで編集

©2013 Kuno Yoko All Rights Reserved.
アニメーション:久野遥子|音楽:「Airy Me」Cuushe

プロフィール

久野 遥子

KUNO Yoko

日本

1990年生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業後、現在会社員。在学中は少女や動物、ヤンキーをテーマにしたイラストレーション、立体物、アニメーションなど、「グラフィック感」のない作品を主に制作。

( 2013 )

贈賞理由

フワフワした音色が本作のアニメーション技法とマッチしていて気持ちがいい。膨大な数の背景動画が織りなす非日常的な空間で看護師を襲う摩訶不思議な出来事を暖かい日差しの中で捉えている。最大のポイントは、皮膚感覚と空間を浮遊するアングルを融合させていることだ。例えば、扉を開き、走って転んで振り返る様子を追ったカメラの視線は、そのまま天井へとパンしていく。室内で動けない者が抱く、軽やかに飛び回る者と入れ替わりたいという欲求に、生き物の性を感じる。もう少し背景動画がなめらかだと、もっと怖さが出ると感じた。(森本 晃司)

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