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マンガ部門

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  • ©Casterman, 2008, 2009 All rights reserved.

新人賞

塩素の味

バスティアン・ヴィヴェス/訳:原 正人

Bastien VIVES / Translation: HARA Masato

[フランス/日本]

脊柱側湾症を患い、かかりつけの運動療法士の勧めでプールに通うことになった少年。最初のうちはあまり気のりしない彼だったが、泳ぎの上手な少女を見かけ、彼女と親しくなる。毎週水曜日、プールで逢瀬を楽しむ二人。彼女に惹かれていくにつれ、水泳そのものの魅力にも目覚めてゆく彼だったが……。アングレーム国際漫画祭で新人賞を受賞し、バンド・デシネ(フランス語圏のマンガ)界がその才能に注目した表題作の他、恋人同士のたわいない会話やすれ違いを、一貫した「僕」の視点で描く『僕の目の中で』を収録。バンド・デシネ界期待の新星、バスティアン・ヴィヴェスがみずみずしい感性で描く、少し“しょっぱい”ボーイ・ミーツ・ガール物語。

原書出版年月:2008年5月

翻訳書出版年月:2013年8月1日

©Bastien VIVES / Casterman / Shogakukan-Shueisha Productions Co., Ltd.

プロフィール

Bastien VIVES

フランス

1984年、フランス生まれ。2007年に『Elle(s)』でマンガ家デビュー。09年、『塩素の味』でアングレーム国際漫画祭新人賞を受賞し、11年の『Polina』でBD書店賞とACBD批評グランプリを受賞。若者の日常を瑞々しい感覚で描き続け、フランス・マンガ界の新世代を代表する作家と目されている。

( 2013 )

贈賞理由

水の中の心地よさが感覚的に伝わってくるのが素晴らしい。泳ぎがだんだん上達していくときのフォームの変化、背泳ぎして見上げる温水プールの天井の高さ……抑え気味の色や線によってそれらがさりげなく丁寧に描かれる。一方、同時収録の『僕の目の中で』は、主人公の見る少女の愛らしさを、かわいい色鉛筆で多くの色を使って表現している。表現することの喜びが伝わってくるような1冊だ。バスティアン・ヴィヴェスはまだ20代後半の、今まさにバンド・デシネ界が注目する新鋭。新人賞にふさわしい作家である。(ヤマダ トモコ)

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