マンガ部門
受賞作品
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優秀賞
アオイホノオ
島本 和彦
SHIMAMOTO Kazuhiko -
優秀賞
チャイニーズ・ライフ
李 昆武/フィリップ・オティエ/訳:野嶋 剛
LI Kunwu / Philippe ÔTIÉ / Translation: NOJIMA Tsuyoshi -
優秀賞
春風のスネグラチカ
沙村 広明
SAMURA Hiroaki -
優秀賞
羊の木
いがらし みきお/原作:山上 たつひこ
IGARASHI Mikio / Original author: YAMAGAMI Tatsuhiko -
新人賞
愛を喰らえ!!
ルネッサンス吉田
Renaissance YOSHIDA -
新人賞
ちーちゃんはちょっと足りない
阿部 共実
ABE Tomomi -
新人賞
どぶがわ
池辺 葵
IKEBE Aoi
審査委員会推薦作品
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いぬやしき
奥 浩哉
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王様達のヴァイキング
さだやす/ストーリー協力:深見 真
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オールラウンダー廻
遠藤 浩輝
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かくかくしかじか
東村 アキコ
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カニカニレボリューション
アルチュール・ド・パンス/訳:原 正人
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かぶき伊左
紗久楽 さわ
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かわいい闇
ファビアン・ヴェルマン/マリー・ポムピュイ/ケラスコエット/訳:原 正人
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キッカケはプラネタリウム
ハシモト スズ
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山賊ダイアリー
岡本 健太郎
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デイトリッパー
ファビオ・ムーン/ガブリエル・バー/訳:椎名 ゆかり
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ニッケルオデオン
道満 晴明
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信長協奏曲
石井 あゆみ
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花と奥たん
高橋 しん
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花に染む
くらもち ふさこ
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花もて語れ
片山 ユキヲ/朗読協力、朗読原案:東 百道
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ファンタスティック ワールド
ひらの りょう
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フォトグラフ
エマニュエル・ギベール/ディディエ・ルフェーヴル/フレデリック・ルメルシエ/訳:大西 愛子
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ブラックサッド―地獄と沈黙
フアンホ・ガルニド/原作:フアン・ディアス・カナレス/訳:大西 愛子
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プリニウス
ヤマザキ マリ/とり・みき
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ブルーは熱い色
ジュリー・マロ/訳:関澄 かおる
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町でうわさの天狗の子
岩本 ナオ
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ラタキアの魔女
笠辺 哲
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レストー夫人
三島 芳治
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ワンパンマン
村田 雄介/原作:ONE
審査講評
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伊藤 剛
マンガ評論家/東京工芸大学准教授
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犬木 加奈子
マンガ家/大阪芸術大学客員教授
子どもマンガの不在
今回の審査では、700本以上の作品数に圧倒され、それらを読むのに一苦労だった。プロ作品は全体的に技術のレベルも高い。ひとつには道具の進化や、海外作品、ゲームなどの高いレベルの絵を目にする機会が増えたこと。そして今や当たり前のように、幼い頃からマンガを読んでいる子どもたちが英才教育を受けるがごとく、成長 …
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斎藤 宣彦
編集者/マンガ研究者
次代へと伝わる・伝えるマンガ作品を
文化庁メディア芸術祭は、映画祭などと同様、自ら応募した作品が審査されるという形式である。マンガ部門が、他部門や映画祭と大きく異なるのは、「完結していない作品が多数応募される」という点だ。これは日本マンガの場合に雑誌連載から単行本化という形で発表されることが(まだ)多く、また、海外からの応募が(まだ) …
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すがや みつる
マンガ家/京都精華大学教授
編集者のいるマンガ、いないマンガ
本年度の審査には「覚悟」をもって臨むことになった。応募総数が763作品にもなり、一通り目を通すだけでも大変な労力を要することが予想されたからである。 ただし、昨年に比べて楽になった点もあった。「単行本で発行されたマンガ、雑誌等に掲載されたマンガ」の大半が電子書籍版でも提供されていたおかげで、大量の本を抱 …
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ヤマダ トモコ
マンガ研究者
もし過酷な時代がやってきても
大賞の『五色の舟』を始め、優秀賞、新人賞に並ぶ全8作のうち『春風のスネグラチカ』『羊の木』『どぶがわ』『ちーちゃんはちょっと足りない』『愛を喰らえ!!』の6作(『チャイニーズ・ライフ』も入るかもしれない)が、どうかすると「かわいそう」で、「普通」とはちがう立場にいたりする人たちを描いている。別に示し合わ …
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多様な作品の豊かな奔流という困難
本年、目立ったのは、区分ごとの応募状況の大きな違いである。「単行本で発行されたマンガ、雑誌等に掲載されたマンガ」区分が大幅に応募数を増やし、500タイトルを超える作品が集まったのに対し、「同人誌等を含む自主制作のマンガ」の区分が実に振るわなかった。応募数の差のみならず、紙媒体の「同人誌」の低調ぶりは、 …