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  • Une vie chinoise - T1-2 2009, T3 2011
    ©Kana (DARGAUD-LOMBARD s.a.), by P.Ôtié, Li Kunwu
    www.mangakana.com All rights reserved
    Published in Japan by AKASHI SHOTEN CO.,LTD arrangement with Mediatoon Licensing, through le Bureau des Copyrights Français.

優秀賞

チャイニーズ・ライフ

李 昆武/フィリップ・オティエ/訳:野嶋 剛

LI Kunwu / Philippe ÔTIÉ / Translation: NOJIMA Tsuyoshi

[中国/フランス/日本]

中国で生まれ育ったマンガ家が、熱狂と混乱の時代を生きた自らの人生を振り返った作品。大躍進、文化大革命の真っただ中で少年時代を過ごした作者・李。当時どこにでもいた“ごく普通の” 愛国少年として真っすぐに突き進む姿からは、当時の中国の熱狂がリアルに伝わってくる。その後の驚異的な経済成長への変わり身の速さは、少年時代の李にどのように映ったのか―。生きていることが既にドラマチックであった時代を生き抜いてきた李少年。生身の人間としての彼の姿が読む人の共感を誘う本作には、私たちが知っている急速な発展を遂げた中国とは別の顔、戸惑い、悩んできた国の姿が描かれている。彼らが生きた時代を知ることで、中国という国、そしてその国の人々をより身近に感じさせる一作である。

原書出版年:2009年(1・2巻)、2011年(3巻)翻訳出版年:2013年12月(明石書店)

Une vie chinoise - T1-2 2009, T3 2011
©Kana (DARGAUD-LOMBARD s.a.), by P.Ôtié, Li Kunwu
www.mangakana.com All rights reserved
Published in Japan by AKASHI SHOTEN CO.,LTD arrangement with Mediatoon Licensing, through le Bureau des Copyrights Français.

プロフィール

李 昆武

LI Kunwu

中国

1955年、中国・雲南省生まれ。雲南日報社で新聞記者をする傍ら、2009年に自伝的漫画となる本作『Une vie chinoise』をフランスで出版、数々の賞を受賞するなど国際的な評価を獲得。同作をはじめ最新作は次々と欧米各国の言語に翻訳されており、今世界で最も注目される中国人漫画家の一人。

( 2014 )

Philippe ÔTIÉ

フランス

1964年、フランス生まれ。熱烈なマンガ愛好家で、自ら原作なども書く。フランス外交官として中国や東南アジアで勤務し、現在も中国で生活している。

( 2014 )

贈賞理由

この作品を読んで、2000年に第1回日中交流漫画大会に出席した時のことを思い出した。表現への規制は厳しく、作品内に登場する武器や血などが白く塗りつぶされていて、中国のマンガ家との交流はなく、交流を持てたのは画家だった。人民解放運動や文化大革命を題材とした映画はあるが、一個人の目線で描かれた本作は非常に興味深い内容だった。ストーリー及びページ構成が完成されており、海外作品の中でも非常に読みやすく素直に物語に入り込むことができた。画法も日本のマンガ家が使用するペンなどではなく、筆か、昔のマンガ家が使った竹ペンのようなもので描かれ、どこか懐かしく暖かみとともに迫力も充分伝わってくる。なかなか知り得ない中国の庶民の生活が質の高い構成と技法で描かれた本作品に強く魅(ひ)かれた。(犬木 加奈子)

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