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アニメーション部門

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  • © La poudriere

新人賞

Deux Amis (Two Friends)

Natalia CHERNYSHEVA

短編アニメーション [ロシア]

たとえ親友であっても異なる世界の出身者同士であれば、時には相手について大きな誤解をしていることがある。本作において、イモムシは、池に落ちたところを危機一髪でオタマジャクシに助けられる。突然の出会いから友だちとなった2匹だが、オタマジャクシはカエルへと、イモムシは蝶へと変態して―。2匹には予想もできない結末が待っていた。セリフのない簡潔なストーリーを最小限の色彩で描く手法は、作者によるこれまでのアニメーションと共通しているが、短編アニメーション第3作目となる本作では、より明快でシンプルな作画を試みている。手描き風の背景と組み合わされた素朴な点と線による表現は、日本の葛飾北斎や歌川広重から影響を受けたものだという。
4分4秒

© La poudriere

プロフィール

Natalia CHERNYSHEVA

ロシア

1984年、ロシア、エカテリンブルク生まれ。ウラル国立美術学校を卒業、アニメーターとして活動した後、フランスへ移りLa Poudriéreで2012年から2年間学ぶ。『Deux Amis (Two Friends)』はその卒業制作である。

( 2016 )

贈賞理由

監督デビュー作『Snowflake』から、フランスのアニメーション学校ラ・プードリエールの卒業制作である本作まで、作者は見事なアニメーション作品をつくりあげている。特に本作は、卓抜したグラフィックセンスと洒脱なキャラクターデザインに支えられ、アニメーションの一画面が優れた絵本の一ページのようでもある。加えてそのストーリーテリングは、この若さに似つかわしくないとさえいわれるほど巧みである。ビジュアルとナラティブと、動きや演出のすべてが作品として絶妙に織りなされ、若くして匠の極みに至っているかのようでもある。真に地力のある新人といえるだろう。(小出 正志)

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