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マンガ部門

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  • © Yak Haibara / SHINCHOSHA Co., Ltd.

新人賞

応天の門

灰原 薬

HAIBARA Yak

[日本]

平安時代初期、京の都を舞台とした歴史サスペンス・ストーリー。学問の神様と称される菅原道真(すがわらのみちざね)と、光源氏のモデルとも言われている平安の色男・在原業平(ありわらのなりひら)がタッグを組み、都で起こる怪事件を解決していく。女官の連続行方不明事件や絶世の美女と謳われる玉虫姫をめぐるトラブルなどを、道真の「理知」と業平の「機知」を活かし次々と解決する様が、歴史検証に基づくキャラクター設定と美麗な筆致で描かれる。作中では、『伊勢物語』を想起させる業平と藤原高子(ふじわらのたかこ)との恋模様や、政(まつりごと)に関心のなかった道真が藤原良房(ふじわらのよしふさ)をはじめとした藤原勢力との権力争いに巻き込まれていく史実に基づくストーリーも展開していく。『月刊コミック@バンチ』(新潮社)連載開始:2013年10月─連載中

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プロフィール

灰原 薬

HAIBARA Yak

日本

東京都生まれ。マンガ家。『回游の森』(太田出版)ほか、『SP 警視庁警備部警護課第四係』(小学館)など多くのコミカライズ作品も手がける。

( 2017 )

贈賞理由

連載当初は、可愛くて気ムズカシ屋の菅原道真クンを起用した「平安時代のホームズもの」くらいに思って愛読していたらトンデモナイ。巻を追うに従って、作者は史上名高くもあまり知られていない「応天門の変」騒動に真っ向から踏み込んでいく決意のようだ。読む側の私も膝を正しチョット調べてみると、史実でもプレイボーイの在原業平と、20歳も年下の道真少年はけっこう仲良しで、色里で一緒に遊んだりしていた。道真の悲しい一生はヤタラ超常現象に彩られているのだが、そういう迷信を本人が次々と合理的に解決していくのも最高。画力も史観も一級の、賞にふさわしい傑作だ。(みなもと 太郎)

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