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アート部門

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  • © 2017 YANO

新人賞

The Dither is Naked

YANO

ネットアート [スイス]

ディザリングとは、画像にノイズを加えることで実際よりも少ない色数によって階調をデジタル画像で表現する技法である。ディザリングが成功した画像では鑑賞者の目には画像処理アルゴリズムの存在が見えない。誤差拡散法を用いるフロイド-スタインバーグ・ディザリングと呼ばれるアルゴリズムでは、あるピクセルの量子化誤差の調整できない分を隣のピクセルに渡し、全体を通して誤差を平均化する。色のグラデーションにこのアルゴリズムを使うと、拡散の力が弱くなり、鑑賞者の目にもアルゴリズムの存在が浮かび上がる。本作では鑑賞者が自分でピクセル サイズ、色、ディザリングの単位などを選択し、アルゴリズムの仕組みを見ることができる。

© 2017 YANO

プロフィール

YANO

スイス

1988年、ビューラハ生まれ。スイスのFHNW HGK Institute for Experimental Design and Media CultureのCritical Media Labにおいてクリエイティブ・ コーダーとして活動している。

( 2018 )

贈賞理由

以前から広く使われている画像処理法であるディザ リング技術を、実用に供する手段としてではなくアルゴリズムそのものの裸形の美の具現と捉えて目的化してしまった作者の転倒が、作者自身によって加 速されている様子に目を奪われずにはいられない。すなわち「ディザリングの為のディザリング」という「芸術の為の芸術」が、純粋ウェブアプリの制作や、茫々たる自然のような抽象的ディザ画像集のSNSへの投稿へと作者を走らせている。後者に付される「here a fancy dither for you!」との屈託のなさも素晴らしい。(中ザワ ヒデキ)

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