マンガ部門
優秀賞
銃座のウルナ
伊図 透
IZU Toru一年のうち、わずかしか晴れることのない風雪にまみれる島、リズル。そこに世界の覇権を握る国家レズモアの女性狙撃手、ウルナ・トロップ・ヨンクが赴任することから物語は始まる。島は歯茎がそのまま歩いているような異形の蛮族ヅードの住む地と定められており、ウルナの仕事は、雪の中から襲い来る彼らと戦うことであった。しかし、ウルナと同じく基地に赴任する生物研究者・ラトフマはヅードと秘密裏に通じていた。密会の現場の目撃者となったウルナは、ヅードのグロテスクな姿の秘密と、レズモアの持つ国家的な陰謀に、極限の地での戦いを通じて近づいていく。これまで『ミツバチのキス』(2008-09)、『エイス』(12-14)などで、熱狂的な人気を獲得してきた作者によるSF作品。白い雪の豊かな質感や、襲いかかるヅードたちの迫力など異世界の戦場が、高い作画技術によって活写されており、読む者を強く引き込む。
© IZU Toru
プロフィール
伊図 透
IZU Toru2008年、初連載作『ミツバチのキス』(双葉社)で本格的にデビュー 。他の作品に『おんさのひびき』(双葉社) 、『エイス』(講談社)、『辺境で』(KADOKAWA)などがある。
贈賞理由
一年のうち、わずかしか晴れることのない風雪にまみれる島、リズル。そこに世界の覇権を握る国家レズモアの女性狙撃手、ウルナ・トロップ・ヨンクが赴任することから物語は始まる。島は歯茎がそのまま歩いているような異形の蛮族ヅードの住む地と定められおり、ウルナの仕事は、雪の中から襲い来る彼らと戦うことであった。しかし、ウルナと同じく基地に赴任する生物研究者・ラトフマはヅードと秘密裏に通じていた。密会の現場の目撃者となったウルナは、ヅードのグロテスクな姿の秘密と、レズモアの持つ国家的な陰謀に、極限の地での戦いを通じて近づいていく。これまで『ミツバチのキス』(2008-09)、『エイス』(12-14)などで、熱狂的な人気を獲得してきた作者によるSF作品。白い雪の豊かな質感や、襲いかかるヅードたちの迫力など異世界の戦場が、高い作画技術によって活写されており、読む者を強く引き込む。